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再び揺れ始めた欧州

(追記:4日20:10)

9月に入ってから、カトラ山の様子が怪しくなってきたのかもしれません。

小規模な群発地震が観測されているだけでなく、火山自体も膨張しているようであり、地下でマグマの活動が活発になっているかもしれないのです。

その一方で、またしても資金融資の条件とされた債務削減目標をギリシャ政府が達成できなかった事から、EU/ECB/IMFの調査チームが一時的に撤収するという事態を招いており、いよいよギリシャのデフォルトが現実味を帯びてきたのかもしれません。

このような状況に対し、IMFの高官が「私は、3月よりも前に、おそらく今年中に厳しいデフォルトになると予測しており、それは今回のプログラム見直しの後であるかもしれません。」と語った事がWSJ紙で報道されています。("I expect a hard default definitely before March, maybe this year, and it could come with this program review,"

カトラ9月
9月3日のカトラ山付近の群発地震



Timebomb in Euroland: The Eurozone is Heading for a Crash.
ユーロ圏の時限爆弾:ユーロ圏はクラッシュに向かっている。


銀行の資金調達コストは上昇し、流動性は堰き止められ、銀行間の融資は止まり始めている。本格的な危機はまだ回避可能であるが、指導者達は一所懸命に取り組んで政治的な課題を迅速に解決しなければならない。 さもなくば、17ヶ国で構成される通貨同盟に亀裂が生じてユーロが壊れるだろう。 以下は、ウォール・ストリート・ジャーナルからの抜粋である:

「商業銀行は欧州中央銀行への依存度を強めており、火曜日には緊急貸出ファシリティから€28.2億($40.7億)を借りた...借入額は少ないが...前日の€5.55億から増加しており、何れにしても、幾つかの銀行は伝統的な資金調達源からの借入れに苦しんでいる事を示唆している。」(”欧州の銀行は更に緊急融資へ傾斜する”、ウォール・ストリート・ジャーナル)

確かに、欧州の銀行システム内を行き交う数兆ユーロと比較すれば僅かであるが、このパターンは仏銀のPNBパリバでトラブルが起き始めた2007年の時と同じである。 当時は、非常に小さな問題だと見られていたが、事態は瞬く間に手が付けられない状態となった。 翌年には、数兆ユーロもの債務担保証券(MBS)が格下げされて債券保有者達が更に大きな損失を被る事を余儀なくさせたが、その内の多くは各国の最大手銀行の債券であった。 リーマンが崩壊して金融システム全体が心停止となった2008年9月まで、この流血が続いた。 患者達が緊急治療室の床でクタバル事が無いよう、Fedは$12兆の融資と保険を携えてウォール街の救済へ駆けつける必要があった。 現在、歴史が繰り返しているように見える。

保有している担保(主に外国政府の債券)が継続的に価値を失う中で、よりコストが高く調達の困難な資金を集めるよう銀行は大き圧力を受けるようになるだろう。 実際に、短期資金調達のための気違いじみた緊急出動が始まっている。 08年のクラッシュの後に行ったのと同様に、銀行は資本を退蔵し始めており、他の銀行へ貸し出すのを避けるべくECBのオーバーナイト口座へ一層多くの資金を預けている。 これらの全ての行動は消費者向け及び家庭向けローンの負担を増す事となり、ユーロ圏のGDPを危険な状態へ向かわせる事が避けられないものだ。 実体経済へのネガティブ・フィードバックは事業投資を縮小させる一方で失業率を高める事になる。 これは、ビジネス・ウィークからの引用である。

「ECBの最善の努力にもかかわらず、幾つかの欧州の銀行は破産に向かって刻々と近づいている。 Markit iTraxx ファイナンシャル指数によると、欧州の25の銀行及び保険会社の債券を保証するコストは8月24日に257ベーシスポイントという最高記録に達し、2008年の秋にリーマン・ブラザースが崩壊して急上昇したの時の149ベーシスポイントを上回っている。

銀行は、保有する政府債務(国債)の殆どを市場価格に合わせて減額評価するようには要請されていない。 もし彼らがそれを行った場合、幾つかの銀行は倒産又は救済を求める事を余儀なくされてしまう。」(”いつまでECBは病んでいる欧州の銀行を支える事ができるのか?”、ビジネス・ウィーク)

からかっているのか?。 銀行は紙クズの上に座っており、ECBは彼等の帳簿に損失を記録させる事もしていない。 世間の信頼が史上最低である理由に、何の不思議があろうか?。

米国のマネー・ファンドは、欧州の銀行が保有する担保に対する懸念から少しづつ彼等へのエクスポージャーを減らしており、その多くはポルトガル/イタリア/アイルランド/ギリシャ(PIIGS)の国債である。 最終的に、これらの債券は格下げによって打撃を受け、銀行は損失を計上せざるを得なくなるだろう。 それは、甚だしい資本不足にある幾つかの欧州の大手銀行にとって辞世の句となる。 勿論、米国で行われたのと同様に数兆ドルの救済があるかもしれないが、それがどのように機能するかを想像する事は難しい。 結局、既にドイツはユーロ債を拒否している;それなのに、更に積極的な銀行救済案を彼等が支持するだろうか?。 追加支援は無い。

また、ユーロ債に対するドイツ首相アンジェラ・メルケルの否定的見解に疑いがあるならば;ここに彼女が火曜日に述べた意見がある:「この時点で - 我々は劇的な危機の中にいます - ユーロ債は全く誤った解決策です...それは我々を、安定した同盟では無く、債務同盟へと導くものです。各国は債務を減らす為にそれぞれの対策を講じる必要があります。」

そして彼女は、次のようなとどめの言葉を加えた:「我々は欧州の危機を解決する為の如何なる施策も急いでいません。我々は、市場の崩壊やパニックに流される事はありません。」

うーん。 それは、現時点での緊急性を認めている者の言葉とは思えない。 それは、「誰がボスであるか」という事を市場に教えたいと願っている者の言葉であるようだ。

しかし、メルケルの虚勢は欧州の銀行の資金調達システムが機能不全状態;流動性は干上がり、不満の目盛は赤く点滅し、銀行は互いに融資する事を非常に恐れている;にあるという事実を変える事はない。 それは、観衆を沸かせようとする政治家の鈍感さを示しているだけである。

そして、このことを頭に入れておいて欲しい -- QE2は多くの欧州系銀行が「雨に備えた」準備を米国内に溜め込むのを助けたものの -- これらの備蓄は、投資家達が(危機に)気付いて出口へ向かっている為に徐々に減り始めているのだ。 彼等は、この映画を以前に観た事があるのだが、その結末は素晴らしいものでは無かった。 後悔する前に備えておくべきである。

以下は、如何に流動性がシステムから段々と失われているかという野村証券の報告からの抜粋である:

「Fedのデータによると、米ドルの現金バッファは7月20日の8890億ドルから8月3日の7580億ドルに低下している....同報告書によると、実際に、2週間の内に1310億ドルの著しい減少があったのだが、明らかに注視すべき傾向である....」(”急速な信用の終焉”、Macronomics, Pragmatic Capitalism)

そう、違うのだ、我々は未だパニックの状態では無いのだが、状況は着実に悪化している。 金融市場からの資金逃避が継続しており、存続し続ける為に更に多くの銀行が「コップを手にして」ECBの融資を求める事となるのだ。 同時に、ECB総裁のジャン・クロード・トリシェは、ぐらついているギリシャとその仲間を助けるべく価格が急落している国債を支える為の国家債務購入プログラムを強化する事が必要になる。 そうしなければ誰かが倒産し、それらと一緒にECBのかなりの部分が崩れ落ちる事になるのだ。

そう、それは混乱状態であり、欧州の銀行はは向こう2年間に$4.5兆ドル以上を借り換えねばならないのだが、資金調達のはずみ車は既に動かなくなっているので、更に窮地に追い込まれる事になる。 もしも、欧州全域に渡る財政課題に対して政治的解決策を向こう数ヶ月の間に見つける事ができなければ、地獄の支払いが待っているのだ。 信用市場が凍りつき始める時、悪い事は速く起きるのだ。

今は、大袈裟な公式見解を示す時では無いし、ぐずぐずしている場合でも無いのだ。 政策立案者達は(解決策を)選択して辛抱強く取り組まねばならない。 ユーロ圏に未来があるのか否か?、という程に単純な事だ。 通貨同盟を機能させる為の政策を実施するか、その事を忘れてしまうかの何れかである。 しかし、お願いだから、市場が経済をズタズタに切り裂いている間に立ち尽くしているなんて事は止めてくれ。

何かを実行しろ!



さてさて、環太平洋地域における災害なのか、カトラ山他の大西洋地域の災害なのか、はたまた欧州発の金融危機なのか、何れが先に発生するのでしょうか?。 このように潜在的な災害の危険性が懸念されている時、我が国の新宰相がナマズでなかった事は幸いと思うべきかもしれません。

次回に続く・・・

追記

インドネシアの”悪名高い”火山の活動も激しくなってきたようです。

Tambora’s Rising Volcanic Activity Causes Few Concerns 「上昇しているタンボラの火山活動はチョット心配」から抜粋。

”この火山の1815年4月10日の噴火は、この事象の余波としての飢饉や伝染病を含めると、9万人の命を奪った。 この火山活動指数は7であったと推定されているが、このような爆発は紀元前180年のニュージーランドのハテペ火山の噴火以降では唯一であり、人類の歴史においても5度しか起きていない。

「極めて大きい(supercolossal)」と分類される事象として、タンボラの1815年の噴火は莫大な量の火山粉塵を大気圏上空へ排出し、その後何年もの間地球の気候に深刻な影響を与えた。 インドネシアでは、火山の轟音が800マイル以上も離れた地点で聞こえたのだ。

火山が排出した粉塵と硫黄は、欧州と南北アメリカにおける1816年の「夏の無い年」の原因であったと考えられており、それは大規模な凶作と広範囲な飢饉の原因となったのである。”




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