FC2ブログ

隠れている部分が

年初からの高揚感が一段落した後、現実的な各種経済指標や企業の収益見通し等を材料として5月頃から株式市場等が下落する、というのが過去数年繰り返されてきた傾向ですね。

やはり今年も、市場を下落させてくれるのは一時の高揚感から醒めつつある欧州なのでしょうか?。



What is Killing Europe
何が欧州を殺している


実生活の問題が大きくなる程、抽象的な理論及びテクニカルな操作のファンタジーランドへと人々が逃避して安心する傾向が強くなる。

多くの人々は、現在欧州で行われている事を殆ど、又は全く理解していないのである。 これは、それが何処でも報道されておらず、誰も公けに議論せず、そして欧州中央銀行によって提供されるデータの中に慎重に隠されている事が理由なのだ。

私が本日議論するのは、私の見解において、欧州経済の不安定化の第一番の原因であり、更に同大陸における対 GDP 債務比率のようなものである;正に、考慮されていない事は存在しないという事を意味する訳では無いのだから。 私は可能な限り簡潔にそれを説明してみよう。

スペインのような一部の欧州の国の銀行はマネーを貸し出しているが、不動産又は商業ローンという担保が悪化しているのだ。 そこで銀行は、この担保の大きなプールを証券化し、現金を得る為に抵当として ECB へ差し出しているのである。 多くの場合、そのプールを採用する国は、債務を保証しなければならない。 そして、私の事例であるスペインは ECB に対して差し出されたローンのパッケージを補償するのであるが、それは偶発的な債務となるものの同国の対 GDP 比の債務としては報告されず、何処にも見つける事ができないのである。 「隠された」というのが適切な言葉であろう。

そして時間の経過と共にローンは更に悪化し、ECB は打撃を受けないように現金或いは更なる担保を要求するのだ;どうも有難う。 銀行は更なる担保を差し出す余裕が無いので、国が、スペインが担保を差し出して新たな融資に対する追加的な保証を行うか、又は、しばしばそうであるように、現金を差し出さねばならないのである。

結果的に、時間が経ち更なる現金が費やされるにつれ、スペインは資本を使い果たし始めており、スペインが最近発表した10.6%という債務の数字は本当の現実と全く違うものである為、国家による銀行債務の保証が持続不可能となるのに伴って彼等は公式に ESM から更なるマネーを借りる事を余儀無くされるのだ。

欧州の国々が彼等の金融機関を支援すべく努めるのに伴って彼等は資本を使い果たしつつあるので、何が起きているのかという事が明白になりつつあるのだ。 この問題の幅と深さは他に類例の無いものであり、紛れも無く効果の無いものである。 欧州の国々は破綻しようとしている。

問題は、欧州が眠ったフリをしている事である。 そして困難なのは、彼等を目覚めさせられないという事なのだ。

時間の経過が長くなる程;状況は悪化する。 それらの国々は既知の請求書へ支払う余裕が無いのである。 銀行危機は悪化しているのだ。 ECB に対する債務は返済されねばならないが、それは国々の財務を悪化させるのである。 経済が好転し、まだ起きていない本当の成長を経験する事が無ければ、それは死のスパイラルなのだ。 間も無く、もう一度(扇風機の)ファンへ当たる程に問題は悪化するであろうが、今回は;代償が本当の地獄となるであろう。

この事は、短期間の内にスペイン、ギリシャ、ポルトガル、キプロス、スロベニア、アイルランド、他に起きると予想する事ができる。 スペインの公表されている10.6%の経済的衰退は彼等の本当の問題のほんの一部なので、私は本日彼等を事例として用いた。 もう一度、考慮されていない事、又は述べられていない事というのは、支払わられねばならないものの負担を緩和しないのである。 彼等はファンタジーを物語るかもしれないが、彼等は現実の中に生きているのだ。 有名な風車が外れつつあるのだ。

私にはこの謎について何の問題も無い。 政府が真実の横断幕としてそれら(謎=明示されていない問題)を翻す時にのみ、私は問題を抱えるのだ。



相変わらず自宅の整理に忙しい日々を送っているのですが、今回は長年放置していた植木(槇)を引き抜いたのです。

DSC00008.jpg

根を掘り起こすのに苦労したのです。 根元が朽ちている欧州の国々も、そう遠く無い時期に倒れてしまうのでしょうか。

次回に続く...



関連記事
スポンサーサイト



黄金週間に想う

好天に恵まれながらゴールデン・ウィークが始まりました。

毎日jp より
GWスタート:東京周辺に人が集まる 円安、平日はさみで
 ゴールデンウイーク(GW)初日の27日、鉄道や空の便、高速道路で混雑が始まった。JTBによると、今年のGWに1泊以上の旅行に出かける人は過去最高の2279万人になる見通し。特に東京周辺への旅行客が目立ち、間もなく開業1周年を迎える東京スカイツリー(東京都墨田区)、丸の内駅舎が昨秋に復元された東京駅(千代田区)などが人気だ。JTBの担当者は「円安に加え、GW中に平日を挟むことから、国内旅行を選ぶ人が多いのでは」とみている。

「円高を背景として、買い物を目当てとした海外旅行客が増加」していた昨年までとは様子が違うみたいですね。 理由の如何に拘わらず、軽薄な憧れで海外へ旅行するよりも、自らが生まれ育った国/地域を探訪して理解を深めるのは良い事だと思うのです。 余裕がある間は...



With deflation in BOJ's crosshairs, the yen is sure to weaken further
日銀がデフレを照準に捉え、円は確かにもっと弱くなる。


全ての最近の刺激策の話題にも拘わらず、日本銀行はデフレとの闘いを続けている。
NY タイムズ:- インフレの目標水準は依然として数年の間未達になるだろうと日本銀行が予測したように、デフレがしっかりと日本に定着している事を金曜日の数字が示しており、世界の主要経済国の一つである日本にとって急速な修正が起きていない事を際立たせている。

昨年12月に就任した安部晋三首相は、彼の経済政策の主要な部分として - 過去15年の殆どの期間日本に付きまとい、ダメージを与えている価格、利益そして賃金の低下という - デフレと闘った。 多くのエコノミスト達が健全な水準であると考える年率2パーセントの目標をコミットするよう、彼は中央銀行に圧力をかけたのだ。

Japan inflation rate

本日、円は1パーセントを超えて上昇したが、主として 2.5%(予想は 3.1%) という弱い米国の第1四半期 GDP によって動いたのである。 しかし、この円の強さは持続しないであろう。 日本のデフレ圧力と、その状況に焦点を当てるという政府のコミットメントを考えるならば、日銀が金融拡大のペダルを踏み込む事になるであろう。 そして FRB に対抗する競争において、日銀は最終的に「勝利」すると予想されるのだ(この議論を呼んで欲しい)。 円は弱体化傾向に沿って進み続けるので、ドル/円が100を突破するまで僅か数週間という問題なのだ。

USDJPY.png



様々なリスクが指摘されている「異次元の金融緩和」が制御不能な事態に陥った場合、来年のゴールデン・ウィークの様相は今年のそれと異なったものとなるかもしれませんね。

「食糧を調達すべく、休耕地での作付け、山菜採り、魚釣り、潮干狩り等が(経済的に困窮した)家族連れで賑わった。」なんて事にならなければ良いのですけど。


次回に続く...



関連記事

球筋は予測困難

殆ど同じ投球動作で、殆ど同じ位置からリリースされたボールが全く異なる軌道を描く為、プーホールズの様な強打者でもダルビッシュにはテンテコ舞いなのです。


経済の見通しに対しても異なる見解が存在するので、市場参加者の皆さんもテンテコ舞いなのです。



Albert Edwards' Bleak Crystal Ball Reveals Gold Above $10,000; S&P At 450 ; And Sub-1% Bond Yields
ゴールドは$10,000超;S&P は 450;そして(米)国債利回りは1%未満とアルバート・エドワーズの陰鬱な水晶玉が明らかにした



ここ数ヶ月アルバート・エドワーズが強気に転じた事について、そこらにいる一部のC級金融「専門家達」が戸惑ったかもしれないので、こいつは全ての混乱を明確にする助けになるぜ。

450というS&P、1%未満の10年物米国債利回り、そして$10,000超のゴールドを我々は依然として予想している。

景気循環を管理しようという政策立案者達の努力が実際には更に揮発性の高い何かを作ったという事を、私の過去30年間の実務経験が確信させてくれたのだ。 繰り返し行われた彼等の介入は、彼等にとっての驚きとして、数年後に彼等の顔をブチのめしたのである。 現在のラウンドのQEだって何も違わない。 マネーの印刷を通じて「FRB は世界を破壊するであろう」という事を、マーク・ファーバーを引用しながら、我々は以前に記した。 急激なインフレは確実に起きる。 しかし、それは、我々が景気後退へと逆戻りして市場を混乱させるような動きを作り出す事により、日本式の政策立案者達への信頼喪失を最初に伴う事無く起きる訳では無いのだ。

債券ストラテジスト達?の予想の素晴らしいチャートをアンドリュー・ラプソーンが先日私に渡してくれた。 そいつは、元の同僚であるジェームズ・モンティアーがくれた同じ様なアナリスト達?の予想を私に思い出させてくれたのである。 この業界には、幾つかの常に存在している真実がある。 通常エコノミスト達は成長トレンドに戻る事を予想し、決して景気後退を予想する事が無いのだ。 株式ストラテジスト達は市場は毎年10%上昇しすると予想し、弱気市場を決して予想しない傾向がある。 そして2000年に株式市場が崩壊して以来、債券ストラテジスト達は、僅かに識別できる振る舞いとして、今や債券利回りが上昇するだろうと予想しているのだ(下図参照)。

債券利回りが実際に今後3-5年?の間にもっと、もっと高く上昇するだろうという事について私は同意する。 しかし、米国(そして英国及びドイツ)の利回りが日本の1%未満へと収斂していくであろう氷河期的な環境に我々が閉じ込められたままであるという事を、(市場関係者達の)コンセンサスは依然として受け入れていないのだ。

コンセンサスについては、マーガレット・サッチャーが強い見解を持っていた。 「誰も信じないが、誰も異議を唱える事の無いものを追求する上で、全ての信念、減速、価値、そして方針を放棄するプロセス」:と、彼女はそれを称したのである。 同じ事は、殆どの市場の予想者達にも適用できる。 僅かな例外 - ゴールドの低迷に関する最近の先見の明を示した、我らがコモディティのアナリスト達 - を除き、アナリスト達は群衆から外れる事を好まないのである。 それは危険であり、キャリアを賭するものなのだ。 その様な調子で、我々は1%未満の10年物米国債利回り及び$10,000超のゴールドと併せ、450付近の S&P コンポジットという重要な予測を繰り返すのだ。

AlbertEdwards01.jpg

10年物国債に関するアルバートの他の考え:

1.70%へと10年物米国債の名目利回りは最近少しずつ低下し、実質利回りとの差も僅かに近づいたものの、(インフレ期待を反映した)ギャップ自体は高いままである。

AlbertEdwards02.jpg

もっとあるのだが、最も面白いのは、ゴールドに関するソシエテ・ジェネラル(のレグランド)の意見にソシエテ・ジェネラル(のエドワーズ)が同意していない事さ:

ゴールドの価格の低迷について、特に、正しくそのような下落?を我々のコモディティ・ストラテジスト達?の先見的なレポートが指摘していた事との関係について我々は幅広い質問を受けた。 私自身の見方として、ゴールドを所有する理由は変わっていない。 間も無く浮揚するというよりも景気後退が差し迫っており、それ故に(ゴールドの重要な駆動力である)実質金利が低いままになると私は予想している。

AlbertEdwards03.jpg

1980年に$887/オンスへ8倍以上も上昇する前、ゴールドは1974‐1976年から47%も調整した。 放物線状の動きの前には急激な調整というのが普通なのだ。 正直な市場:$10,000のゴールドというのが公平な値?という2011年9月の手記の中でディランが言った様に、ゴールドを保有する事は中央銀行の法的実行力に対する賭けであり、私としては今も引用する事を喜んでいるのだが、実績を示してくれているのだ。

AlbertEdwards04.jpg

願わくば、これがアルバートの主張する全ての混乱を避けてくれれば良いのだが:確かに、好天は残されていないのに、モメンタムはペンギン達を追いかけているのさ。



以前の生活と逆転してしまいましたが、本日はメインテナンスの為に別宅へ出向いたのです。 案の定、家屋の周囲には雑草が繁茂しており、郵便受けにはチラシの類が大量に詰め込まれていました。

日本国内でも不動産市場/REITに流入する資金が増えている様なので、多くの人々が浮れている間に別宅を売却してしまいたいものです。


次回に続く...



関連記事

己の失敗を願いなさい

日銀による「異次元の金融緩和」について野村のリチャード・クーがレポートを発表してくれたのです。 9ページの内容を全て整理するのは大変なので、Tyler Durden が抽出してくれた要点だけでも確認しておくのです。



Japan's Inflation Propaganda And Why The BoJ Better Hope It's Not Successful
日本のインフレ・プロパガンダ、そして、それが成功しない事を日銀は願った方が良い理由。



野村のリチャード·クーから

貨幣乗数...そしてインフレ...

黒田氏が日銀総裁に任命される前、量的緩和の下で FRB により供給されたベース・マネーは法定準備金の16.0倍に積み上がった。 他の中央銀行における同様の比率は、BOE で9.7倍、日銀で4.8倍、そして ECB で3.8倍であった。 もしも貨幣乗数が正常に機能していた場合、マネー・サプライは、米国において現在の値よりよりも16倍大きく、英国において9.7倍大きく、日本において4.8倍大きく、そしてユーロ圏において3.8倍大きくなっていたであろう。

そのようなマネー・サプライが実際に短期間で実行された場合、通常それは同様の価格の上昇を伴い、米国において1,600%、英国において970%、そして日本では480%という前例の無いインフレに繋がっていたであろう。 これが起きなかった理由を、以下で詳細に説明する。

しかし、要約すると、金利がゼロへ低下してさえ、これらの国の経済において企業及び家計が借りる事を止めたのだ。 そしてマネーを借りる者が誰もおらず、多くが実際には債務を返済している中で、貨幣乗数は僅かなマイナスへと転じたのである。

米国及び英国は成功「しなかった」...

量的緩和は日本のようなデフレを防いだのであるから、それは成功であったと米国及び英国の中央銀行の当局者達は主張する。 しかし、バブル崩壊後4年から5年の間の日本の賃金上昇率は、現在米国において見られる水準とほぼ同等であったのだ。

何故なら...

これらの全ての国に共通するのは、ゼロ金利にも拘わらず企業及び家計が貯蓄しているという事実である。 バブルが崩壊した時にバランス・シート上に生じた深刻なダメージは、債務をそのまま残した一方で資産価格の下落を促した為、彼等はそうしているのだ。 日本における民間部門の貯蓄は GDP の8.8%であり、対応する数字は米国において7.0%、英国で3.3%、スペインで8.1%、アイルランドで8.6%、ポルトガルで7.0%、そしてイタリアで4.4%である。

これらの国の経済において、企業及び家計がマネーを借りて積極的に消費するどころか、貯蓄する事でゼロ金利に反応しているという事実は、中央銀行がどれ程ベース・マネーを供給しようとも貸し出しが - そして、それ故マネー・サプライが - 拡大しないという事を示唆しているのだ。

民間部門の与信の伸びは甚だしく押し下げられた。 状態が比較的に健全であると言われている米国においてさえ、民間部門の与信は未だにリーマン以前の水準へ回復していないのである。

企業及び家計がマネーを借りる事、そしてそれを使う事を拒んでいるので、量的緩和は - 日本においてであれ、米国であれ、英国であれ - 経済を直接刺激する又は長い間インフレ率を上昇させる事ができないのだ。

しかし、それでも中央銀行は試みる...

新たに発表された緩和プログラムは積極性という点において「新しい次元」にある為、これまで実施された段階的なアプローチと根本的に異なると、黒田氏や他のリフレ派の人々は恐らく主張するであろう。 これは、ある面では正しく、別の面では間違っている。 現在のプログラムの発表は過去の発表よりも非常に大きなインパクトを持ったと黒田氏は主張するが、この仮説は既に海外で試されており、中長期的な結果は彼の結論を支持していないのだ。

無視されている現実は...

明らかに、問題は如何に積極的に又は迅速に中央銀行が緩和するかという事で無く、バブルの崩壊によって生じた民間部門のバランス・シートのダメージの程度である。 これらの経験は、企業及び家計が彼等のバランス・シートを修復する為に膨大な時間が必要であるという事実を強調するものでもある。

そして経験的実証として...

FRB 及び BOE によって実施されている大胆な金融政策の限定的な効果は、日銀の積極性にも拘わらず、中長期的には彼等の計画に我々が大きく期待すべきでないという事を示唆しているのだ。

意図せぬ結果...

恐らく、更に重要だったのは何故日本の金利がそれ程に低かったのかという事であろう。

本質的に、バランス・シートの問題、その結果としての債務のトラウマ、そして国内での投資機会の不足により、民間部門がマネーの借り入れを停止したのである。

民間部門の借り手がおらず、日本国債を0.6%の利回りで日銀へ売却している日本の銀行は、選択肢が不足する中で収益を日本国債に再投資する事を余儀無くされている事に気付いているかもしれない。 もし置き換える債券に僅か0.4%の利回りしか無さそうであれば、正しい選択は0.6%の利回りの債券を保有し続ける事である。

その意味において、日本における量的緩和は既に限界に達しているのだ。

そしてQEは自らの道を駆けた...

しかし、ゼロ金利にも拘わらず両国の企業及び家計が現在借り入れを拒否しているという事実は、長期利率を引き下げる効果自体が使い果たされたかもしれないという事を示唆しているのだ。

何故なら...

バランス・シート不況の根本的な原因は、借り手の深刻な不足による民間需要の減少 - そして究極的には消滅なのである。

それでも主要国の中央銀行によって採用された量的緩和政策は全て貸し手の数を増やす事を企図したのである...

問題が喜んで借りる人々の不足に起因する時、新たな借り手としての中央銀行の出現は殆ど状況を大きく改善する事にならない。

どちらかと言えば、中央銀行による新たな貸し出しは既に過当競争によって傷ついている民間金融機関を更に弱体化させる事になるであろう。

量的緩和を行った他の国々の経験に照らした日銀の緩和プログラムの客観的な分析は、投資家達が賢く自らの期待を抑制するだろうという事を示唆している。 ゼロ金利にも拘わらず資金への民間需要が無い時、どうして貨幣乗数がプラスへ転じるというのであろうか。

上記の議論は、日銀の緩和プログラムが機能するという物理的又はメカニズム的な理由が殆ど無いという事を示唆している。 しかし、そのプログラムは心理的影響を及ぼす可能性もある...

「もし十分な程頻繁に繰り返したならば、人々は嘘を信じるようになる」と、ある悪名高いプロパガンダの手先が語ったと言われている。

今日(こんにち)の日本では、メディア - 特に至る所に存在するTVのバラエティ番組 - がインフレについて語る事を止められないのだ。 これらのコメンテーター達は、金利がゼロに落ち込んでいながらも日本における貨幣乗数が僅かながらマイナスであるという事に全く気付いていないのである。 彼等は単に日銀による積極的な緩和がいつかはインフレを生み出すという単純化された見方を繰り返しているのだ。

これを朝から晩まで聞けば、日銀の政策が直接インフレを作り出せる方法など無いにも拘わらず、インフレについて一部の人々を心配させ始める事になるであろう。 もしも彼等が価格の上昇を予想し、それに応じて彼等の振る舞いを変更した場合、インフレが現実となる可能性がある。

更に、日本のメディアは一斉に同じ方向へ動く傾向があり、その嘘を更に頻繁に繰り返す原因となるのだ。 従って、もしも多くの人々が将来のインフレに対する期待で彼等の振る舞いを変えたとしても驚くには値しないのである。

問題は - もしも人々が信じ始めたらどうなるかという事である...

ここでのリスクは、借り手達だけで無く、貸し手達も嘘を信じ始める事である。 インフレを予想しながら現在の利率でマネーを貸し出す金融機関など存在しないのだ。 水平線上に突然インフレを見た金融機関は、0.6%の利回りの10年物国債を保有し続けないかもしれない。 結果として生じる売りへの殺到は日本国債市場の崩壊を引き起し、国内の金融機関に大きなダメージを与えるかもしれないのだ。

疑問なのは、如何に黒田の日銀がそのような暴落に対応するのかという事である。 もし彼等が更に日本国債を買い始めた場合、マネタリー・ベースが拡大し、資金に対する民間需要が既に回復して貨幣乗数が僅かながらプラスに転じた時に、インフレの懸念を焚き付ける事になるのだ。

しかし、インフレ懸念を鎮めようと日銀が自ら保有する日本国債を売却したら国債(価格)は更に下落し、金融機関及び政府のバランス・シートに大きな穴をあける事となってしまうのである。

その時点までに、言うなれば法定準備金の15倍という具合に、マネタリー・ベースは簡単に増大している可能性がある。 その場合、中央銀行が現在の水準の1/15程度にマネタリー・ベースを縮小しない限り、マネー・サプライは増大し続け、インフレを制御不能なスパイラルにしてしまうのだ。

これを達成する為、法定預金準備率の大幅な拡大を含む全てのツールを日銀が自らの裁量で採用するという事を私は疑っているのだが、それらの措置の全ては金利を更に押し上げ、日銀及び他の日本国債保有者に大きな損失を与える事となるのだ。

それが急速に引き起こす可能性があるのは...

もし国債市場が崩壊した場合、日銀の日本国債ポートフォリオ上の損失は、彼等が財務省へ移転したマネーから減じられ、財政赤字に加えられるのだ。 そして、暴落の時点でポートフォリオが十分に大きなものであった場合、それは銀行のバランス・シートの存続可能性についての疑念さえ増大させるかもしれないのである。

そして、インフレへの懸念及び中央銀行の大きな損失に関する話題は、日本の通貨に対する信頼を損なわせる可能性がある。 日本の国家債務は今や GDP の240%となり、国内産業は空洞化し、低下しつつある出生率の中で人口は高齢化して縮小しており、そして貿易収支が赤字へと陥ってさえいるのである。

これらの気の滅入るようなファンダメンタルズにも拘わらず、人々が円を使用し続けている第一の理由は、日銀の反インフレ的な行動によって彼等への信頼を得ていたからである。

日銀が無謀にもインフレを焚き付け、日本国債市場の崩壊及び銀行の債券ポートフォリオ上の大きな損失を引き起こした場合、通貨及び中央銀行に対する国民の信頼は一夜にして消滅しかねないのだ。

そして、今回は違うからと、80歳になる「証拠」に頼ってはいけない...

黒田氏の手法は、政府発行の債券を引き受ける事で成功した日銀の方針の主導者であり、1930年代の財務大臣であった高橋是清のそれと比較される事が少なく無い。 しかし、その当時の日本の人々はマネーを自由に海外へ移す事ができなかったのである。 今日(こんにち)の当局者達は、ほぼ全ての人々が電話やコンピュータ画面上の数度のクリックで資金を海外へ移す事ができるという事に注意する必要がある。

お前達が願っている事に注意しろ...

緩和プログラムの効果が無い限り、実際のダメージは無い。 しかし、一旦心理的に影響し始めた場合、法定準備金の大きさに合わせて日銀は迅速に方針を反転させてマネタリー・ベースを元の水準に戻す必要が生じるのだ。

政策転換が遅れた場合、法定準備金の何倍にもなったベース・マネーが跳ね回る時に日本経済は制御不能なスパイラルに陥る可能性があるのだ。

更に、マネタリー・ベースを縮小するという行動は、日本国債市場のダメージを最小化すべく慎重に準備されなければならないのである。 緩和が円及び債券市場の崩壊を引き起こすという出来事に対し、日銀、財務省、そして金融庁も偶発的な事象への対応計画を持つべきなのである。

記事全文は以下に...

リチャード·クー量的および質的緩和2013 04 16
("定量的および定性的な"緩和の潜在的な利点及びリスク)



「今日(こんにち)の日本では、メディア - 特に至る所に存在するTVのバラエティ番組 - がインフレについて語る事を止められないのだ。 これらのコメンテーター達は、金利がゼロに落ち込んでいながらも日本における貨幣乗数が僅かながらマイナスであるという事に全く気付いていないのである。」という論評は、常々「大手馬鹿メディアの皆さん」と私が表現するものと同じ事なのでしょうね。 「日本のメディアは一斉に同じ方向へ動く傾向があり、その嘘を更に頻繁に繰り返す原因となる」という分析は、「一つのボールの転がる方向へ全員が駆け出す、小学生のサッカーの如き」と私が常々形容する大手馬鹿メディアの方々の行動癖と同じなのだと思います。

言葉使いの違いは、品性/知性の差では無く、社会的立場の違いに起因しているのですよ、たぶん。


次回に続く...



関連記事

終末は終わっていた

人々の興味は移ろいやすいものなので、現在は殆ど関心を集めていないようですが...



Mayan Calendar End Date Confirmed
マヤ・カレンダーの終了日が確認された


dnews-files-2013-04-maya-date-confirmed-660.jpg

グアテマラの寺院から入手した構造梁の炭素年代測定により、マヤの長期歴が2012年12月に終了していた事が確認され、更なる終末予言や計算間違いに対する主張の余地を奪った。

長期歴は、五つの単位:バクトゥン(144,000日);アトゥン(7,200日)、トゥン(360日)、ウィナル(20日)そしてキン(1日)で構成される線(バー)及び点(ドット)の複雑なシステムである。

年月は神話的な出発点からカウントされている。

写真:2012の終末の日と他の最後の時の徴候

長期歴は、紀元600‐900年の間にマヤの低地における40以上の異なる都市に広まり、折々の大きな出来事を固定する為に使用された。

しかし、学者達は神話的な始まりの日を正確に設定する事が出来なかった為、王権の継承、儀式、勝利及び敗北で構成されるこれらの歴史的な出来事は日付順に並べられる事ができなかったのである。

実際、長期歴のシステムは16世紀におけるヨーロッパ人達との接触の前に使用されなくなったのだが、更にスペインの植民地開拓者達がマヤとヨーロッパのカレンダーを関連付ける助けとなったかもしれない全ての証拠を破壊してしまったのだ。

分析:マヤ歴の発見が2012年の「最後の日」を確認した。

「その問題に対する多くの解法が提案され、歴史的及び天文学的に様々なデータを採用してきた。」と、ペンシルベニア州立大学の環境考古学教授であるダグラス・J・ケネットが率いる国際的な研究者達のチームがサイエンティフィック・リポートの記事の中で著述した。

しかし、「相関定数は最大で1000年までと幅広く、依然として物議を醸している」と彼等は述べている。

至る所に存在する歴史的な出来事と相対してマヤ世界の物事が何時起きたのかという事を理解すべく、長期歴の日付けをヨーロッパのカレンダーに当てはめる為、ケネットのチームはティカルの古代マヤ都市にある寺院から入手した精巧に彫刻されている梁に目を向けたのだ。

ニュース:マヤの青い塗料の材料が解明された

その彫刻類は、ヤソー・チャン・クァイル(Jasaw Chan K’awiil)として知られるティカルの王を描いている。 関連する文字は、カラクムル(Calakmul)の敵対する王国から来たイチャアク・カアク(Yich’aak K’ahk')との「炎の爪」として知られる戦いの敗北を記述している。

高分解能加速型質量分光式炭素14年代測定とカルシウムの濃度変化から推定される年輪成長率統計モデルの組み合わせを用い、研究者達は梁として使用された横木が紀元658-696年頃に彫られたという事を突き止めた。

推定値は、最初にグッドマンによって1905年に提唱され、後に他の者達によって改良された、最も一般的に利用されている方法である、グッドマン-マルチネス-トンプソン(GMT)対照法のそれと近似した。

ニュース:乾燥がマヤ文明の崩壊を引き起こした

GMT での推定によると、クァイルの勝利は紀元695-712年頃に起きた。 その日付は、ティカルから入手した他の二つの梁を用いた炭素年代測定により1950年代に定められたのである。

二つの日付けの間の食い違いは、梁が彫刻するのに何年も要する硬い木質のサポジラと呼ばれる木から採取された事で説明できるとケネット達は考えている。

マヤの闘いの日付けは、古代文明の年表に対するロゼッタ・ストーンの様に機能するであろう。

「マヤの日付け上の全ての出来事に関し、私達は更にヨーロッパの日付けを特定する事が出来るのです。」と、ケネットは US News & World Report へ語った。

分析:マヤ人はクレイ・ボール(丸めた粘土)で料理した

その発見により、古代マヤの発展と終焉に気候変動が重要な役割を果たした事が確認された。

それは、如何なる終末的な影響も伴わずに - マヤの第13バクトゥンの終了が本当に昨年起きていた事も意味している。

「バクトゥンが変わった正確な日付は疑問として残されていますが、それは12月中の何れかであったという事を私達は知っています。」とケネットは語った。



「マヤ文明が予言した人類終焉の日」という類の表現で騒動を煽っていた方々は、その後の顛末について黙しているようですね。


次回に続く...



関連記事
最新記事
カテゴリ
カレンダー
03 | 2013/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -
月別アーカイブ
最新コメント
プロフィール

precursor

Author:precursor
憂いあれど備えなし!

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク