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拝啓、郵便局長殿

私は海外に居住していた頃も大手インターネット事業者のメール・アドレスを使用していたので、未だに大量の迷惑メールを毎日受信しているのです。

本日受信した迷惑メールの中に、異なる発信元アドレスが記された同一内容のメッセージが三通存在したのです。 その三つの発信者アドレスに使用されていたのが何れも日本国内の組織(ドメイン)だったので、「メール(SMTP)サーバーが第3者によって不正に利用されている」旨のメッセージを各組織のメール・システム管理者(postmaster)宛に送付してあげたのです。 善意による警告として。

しかし何れの組織においても、私が送付した警告メッセージはメール・システム管理者へ配送されなかったのです。



【1】某国立研究機関
Subject: Undelivered Mail Returned to Sender
From: "Mail Delivery System"
To: ********@*****.co.jp

This is the mail system at host mta.***.ac.jp.

I'm sorry to have to inform you that your message could not
be delivered to one or more recipients. It's attached below.

For further assistance, please send mail to postmaster.

If you do so, please include this problem report. You can
delete your own text from the attached returned message.

The mail system

: host mra.***.ac.jp[xxx.xxx.xxx.xxx] said: 550 5.1.1
: Recipient address rejected: User unknown in virtual
mailbox table (in reply to RCPT TO command)


【2】某土木建設施工会社
From: MAILER-DAEMON@*****.co.jp
To: ********@*****.co.jp
Subject: failure delivery
Message from ********.co.jp.
Unable to deliver message to the following address(es).

======================================================================
※このメールは、******メールサーバーより自動的に送信されています。
このメールには返信しないでください。
======================================================================

下記のメールアドレス宛のメールが、配送できませんでした。
以下にメールサーバーからのエラーメッセージを記載いたします。

= エラーメッセージ
:
210.172.144.10 does not like recipient.
Remote host said: 550 relaying denied by check_relay_rcpt plugin
Giving up on xxx.xxx.xxx.xxx.


【3】某化学製品製造会社
From: Postmaster@*****.co.jp
Subject:DELIVERY FAILURE: 受信ユーザー名 Manager (Manager@daiso.co.jp) は一意ではありません。 Domino ディレクトリに複数一致するものが見つかりました。
To: ****** <********@*****.co.jp>

Your message

Subject: メール・サーバーのセキュリティ設定をご確認願います

was not delivered to:

adps_manager@daiso.co.jp

because:

受信ユーザー名 Manager (Manager@daiso.co.jp) は一意ではありません。 Domino ディレクトリに複数一致するものが見つかりました。




メール・システム上の問題を適切に処理すべく、各組織(ドメイン)のメッセージ配送システム上に「postmaster」という管理者用アドレスを設定する事は、初期の RFC822 等でも義務付けられているものなのです。 しかし、この管理者用アドレス宛のメッセージですら正常に配送されないのですから、これらの組織ではメール・システムが適切に管理されていないのでしょうね。

折角送付してあげた「善意による警告」のメッセージも無意味となってしまいましたが、この様に不適切な管理状態のメール・システムであるからこそ、悪徳スパム業者等の第3者に不正利用されてしまうのでしょう。

私がIP(Internet Protocol)系ネットワークの構築に携わり始めた1980年代にはメール・システムの運用に携わる殆どの人々が各種の技術仕様に精通していたので、上記のようなメッセージ配送の不具合というのも考え難い事でした。 インターネットが普及して多くの人々に簡単に利用されるようになった現在では、この様に不正行為を助長してしまうシステムも少なく無いのでしょう。

という訳で、大量のスパム・メールを受信し続ける事に抗えないのですよ。


次回に続く...



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文革へ回帰する改革

洞察力に欠けているのか、理解力が足りないのか、どうも私には世の中が矛盾に満ちている様に感じられるのです。 その為、少しでも矛盾の構造を紐解きたいとの想いを本ブログのタイトルに冠したのです。

懸命な指導者の方々も様々な矛盾に気付いているのでしょうが、本質的な問題を解決しようとしないのは理解の不足によるもので無く、自らの地位/立場を守りたいという心情(我欲)なのだろうと思うのです。



China's impossible contradiction
中国の不可能な矛盾


Telegraph_20131028.jpg

中国の指導者である習近平は、来月に行われる党の第三回全体会議にて、国営の怪物(企業)及び党の後援マシンに対する攻撃と共に抜本的な経済改革を発表する事となる(本当に?)。

しかし彼は、一つの党、一つのイデオロギー、独裁国家の掌握を強めたいと願ってもいるのだ。 ここに、南華早報(South China Morning Post)の王向偉(ウィアン・シアンウェイ:Wiang Xiangwei)による今朝の良い記事がある

開発研究センター(DRC)は、改革の方策の彼等のロードマップを発表した。 それは、他ならぬ改革派のリウ・ウェイ及び経済問題に関して習国家主席の右腕となるリウ・ヘによって書かれたものなので、真剣に受け止められたのだ。

問題は、これらの提案が昨年の DRC と世界銀行の共著報告書の中核的な発見を縁取りつつ/矛盾しているという事である。 現代の自由な発想の全てのパッケージを喜んで受け入れない限り、中国は経済的発展の次のステージへジャンプする事に成功せず、「中所得の罠」に苦しむ事になるであろうと同報告書は述べたのだ。 民主主義とは述べていないが、それこそ同報告書が意味するものである。

中国のリスクは、ちょうどラテン・アメリカや中東が1060年代及び1970年代に彼等のキャッチ・アップ型の成長を急成長させた後の様に中国は目に見えない天井にぶつかり、日本や韓国の様に「突破」を成し遂げた稀な国々へ加わる事に失敗するリスクを冒していると、2012年の報告書は警告したのだ。 「もしも各国がイノベーションを通じて生産性を上げられない場合、彼等は自らが捕われている事に気付く。 中国がこの運命に従う必要は無い」と、同報告書は述べた。

今では全ての主張が良く知られている。 中国は地方からの安価な労働力を使い果たしている。 20年以内に高齢者依存率が北部欧州の水準の倍となるので、同国は「苦痛を伴う人口の変化」に直面すると DRC の報告書は述べた。

そして、安価な労働力、投資主導、輸出主導、キャッチ・アップ型成長という直ぐに手に入る果実を中国は取ってしまったと、同報告書は続けたのである。 同国は、成長の鼻歌を維持する為に更に長く輸入した技術に頼る事ができる。(鄧小平が1979年に経済を開放し始めて以来、それは平均して10%を僅かに下回るものであった。) 「中国は、根本的なもので無い、第2の戦略的転換が求められている時に、同国は自らの成長軌道において別の転換点に達したのだ」と、同報告書は述べた。

その当時に私が報告した様に、もしも中国が改革を受け入れた場合でさえ、今10年期の後半に7%へ、2020年代の後半には5%へと中国の成長が鈍化するであろうと DRC は述べたのだ。 もしも同国が統制政策モデルにしがみつく場合、停滞(スタグネーション)が待っているのだ。 「中国の継続的で急速な進歩を支える力は徐々に減衰していくのである。 初期には優位性を持っていたものの、重要なセクターにおける政府の支配が、将来は創造性の制約として振る舞う可能性がある」と同報告書は述べている。 「技術の最前線におけるイノベーションは技術をキャッチ・アップする事と性質が全く異なるので、民間部門の役割が決定的に重要なのである。 それは政府の計画を通じて成し遂げられるもので無いのだ。」

習金平は、報道、インターネット、自由科学を弾圧し、党を統制すべく毛沢東主義の「自己批判」のセッションを復活させる一方で、成長を生み出すと彼が考える改革の良い所だけを摘み食いするという様に、半分だけで済ます事ができると考えている様に見える。 レーニン主義者達の反動を明らかに見てとれる。 今週の広州エクスプレスのジャーナリストの扱い - 警察の監視下の、演出されたTVでの告白における徹底的な不条理で、司法プロセスを蔑(ないがし)ろにする - は、全て文化大革命なのだ。

確かに何かが付与されねばならない:その「創造性」を繁栄させる為の更なる社会的及び政治的な統制を同党が諦めるか;又は、改革が無意味な呪文及びレトリックに退化し、中国を中所得の罠に取り残すか、の何れかである。

我々は、中国が決めねばいけない瞬間にいるのだ。 第3回全体会議を注意深く見よう。



我が国にも矛盾に満ちた政策が溢れている様に思うのです。 それらの矛盾が解決されないのは、我田引水となる権益を保持したい官僚の方々の賢さだけで無く、矛盾の存在すら理解できない政治家のセンセー方の知能程度にも原因があるのではないかと思うのです。


次回に続く...



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災害への備えを憂う

心配された台風27/28号が大きな被害をもたらす事も無く過ぎ去った後、適度な水分を与えられた我が家の裏庭の芝は活力を増した様に見えるのです。 

これまでのところ我が国の「異次元」の金融政策も大きな逆風に遭遇していませんが、何かしらの偶発的な出来事で金融市場が動揺した場合、日本の金融システムは大きな危険に晒されるのです。


 
"What Will It Take To Blow Up The Entire Japanese Banking System? (Not Much, According To The Bank of Japan)”
何が日本の銀行システム全体を吹き飛ばすのか?(日本銀行によれば、それ程でも無いという事である)


日本銀行の元チーフ・エコノミスト兼理事の早川英男は、マネーの印刷及び貪る様な日本国債の購入によって円を押し下げる日銀の毎月7兆円の努力について議論した水曜日に状況を説明した。 同行は、日本の人々に対して演じられている病的な関係者達の冗談に違いなく、益々求められている「2%の物価安定」というものを達成したいと望んでいるのだ。 もし、これらの日本国債の購入が、日本の調子の狂った債務の「マネタイゼーションと認識される」場合、それは長期の日本国債の利回りを「2%へ、3%へ」押し上げる事になるのだ。 10年物日本国債について、0.60% からの上昇である。 「しかし、一旦金利が上昇し始めると、それらはオーバーシュート(行き過ぎ)になるのです」と彼は語った。 そう、4%かもしれない?。

彼は、同日に発表された日本銀行の81ページの半期金融システムレポートについて説明したのだ。 第5章に埋め込まれた「金融仲介業者達によって生み出されたリスク」は、華麗に問題を隠す酷いものである:もしも金利が1パーセント上昇する場合、それは銀行システム全体で8兆円($820億)の損失を引き起こす事になるのだ。

債券保有、融資、そして預金等の全ての資産及び負債に関連するこの金利リスクは、会計年度の始まりである4月1日以降低下しており、13年間で最大の下落を - 日銀は宥(なだ)める様に説明したのである。 銀行は1パーセント・ポイントの上昇を消化する事ができるであろう、と。

その金利リスクの大部分は銀行の膨大な日本国債の保有と密接に関連している。 銀行のバランス・シートを吹き飛ばす可能性のあるこの超低利回りの荷物を投げ捨てるよう、日銀は彼等に頼み込んだのだ。 3大メガ・バンク - 三菱 UFJ フィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャル・グループ、そして三井住友フィナンシャル・グループ - は、その通りに行動した。 会計年度の開始から8月まで、彼等の日本国債の保有高は96兆円へと24%減少したのである。 そして、彼等が依然として保有している物の殆どは、より少ないリスクを伴う短期から中期で償還される債券なのだ。

地方銀行はそうすることができなかったのであり、彼等の日本国債の保有高は32兆円で変わっていない。 しかし、地方政府等への長期の融資の量は増加し、金利リスクを「若干」上昇させたと同報告書は述べた。

そして、270の地域に根差す協同組合信金がある。 そして彼等は泥沼に嵌(は)まっているのだ。 メガバンク、そして狭い意味においては地方銀行とも異なり、彼等は膨らみ続ける預金を保管しておく他の選択肢を持たない為、日本国債を一杯に詰め込んでいるのだ。 彼等のバランス・シート上で、金利リスクは長く執拗な上昇傾向を継続してきたのである[信金の大失敗に関する私の見解...「我々はアベノミクスの効果を全く感じない」]。

1パーセンテージ・ポイントの上昇は、メガバンクで2.9兆円、地方銀行で3.2兆円、そして信金で1.9兆円のコストとなる。 合計で8兆円($820億)である。 長期金利が1パーセンテージ・ポイント上昇して短期金利が低いままとなり、イールド・カーブがスティープ化した場合、損失は小さくなるであろう。 総合的に、彼等は生存可能となるであろう。 銀行システムは安全なのだ。

それは1パーセンテージ・ポイントの上昇を仮定しているので、問題を隠す酷いものなのだ。 10年物日本国債は今日(こんにち)の0.6%から1.6%へ上昇するというのだ。 すぐに年率のインフレが2%へ達するのに伴い、債券保有者達は依然として打ちのめされるのだ。 それ故、早川氏の警告がある:インフレが2%へ達した場合、長期金利は2%又は3%へ向かいそうであり、それらが一旦上昇し始めると、それらは「オーバーシュート(行き過ぎ)になる」のだ。 そう、ちょっとしたオーバーシュートで、10年物日本国債利回りは3.6%へと3パーセンテージ・ポイント上昇するかもしれないのだ。 歴史的な規準では、それでも非常に穏やかな金利である。 それは銀行システムに何を及ぼすのだろうか?。

それがどうなるのかという事を、同報告書は我々に語っている:メガバンクは著しく傷つく;他の銀行システムは一掃されるであろう。 もしも平行して株式市場の暴落がある場合、メガバンクも同様に一掃されるであろう。

メガバンクは合計で28兆円の Tier1資本を有している。 それに対するのはリスクであり、保有株式に対する市場のリスク、金利リスク、そして運用リスクである。 1パーセンテージ・ポイントの金利上昇で日銀が想定するリスク・シナリオはメガバンクにとって17兆円近い損失であり、大きなものは債券と融資のポートフォリオから来るのだが、更に大きな部分は保有株式によるものである。 それは Tier1資本を約11兆円としてしまうのだ。

しかし、金利が3パーセンテージ・ポイント上昇するという、早川氏が考えている様なシナリオが進展した場合、同報告書によると、メガバンクの損失は4.6兆円跳ね上がり、Tier1資本として僅かに6.4兆円を残すのみとなるのである。

そして株式市場のリスクがあるのだ。 伝統的に、銀行はビジネスの関わりを持った企業の株を大量に保有した。 それは関係を強固にして株を下支えし、それによって融資を強いものに見せたのである。 それが創り出したバブルが1989年に弾けるまで、素晴らしく機能したのだ。 銀行はゾンビ銀行へと変わった。 それ以来、20のゾンビ銀行が三つのメガバンクに統合されたのである。 そして彼等は、前回彼等を引き倒したリスクの下から抜け出すべく、徐々に彼等の株式保有高を減らしたのだ。

しかし、マニアを誘引したマネーの印刷の中で彼等は株式を追加してきたのであり、株式市場への彼等のエクスポージャーは膨大なままなのである。 日銀によって想定された市場の低迷は7兆円程度の損失を生み出すのだ。 もしも、日本が着目してきたその低迷が暴落になったら、損失は容易に残っている Tier1資本を一掃してしまうのである。 救済の時だ。

地方銀行は3パーセンテージ・ポイントの金利の上昇によって一掃されてしまう。 彼等には株式市場の暴落も必要で無いのだ。 日銀でさえ懸念している。 1パーセンテージ・ポイントの金利の上昇を伴う彼等のリスク・シナリオによると、損失は銀行の15兆円の Tier1資本の11兆円を食い潰す事になるのだ。 4兆円を残すのみである。 もしも金利が3パーセンテージ・ポイント上昇する場合、彼等の Tier1資本の全てを消滅させたものよりも多い、更なる4.6兆円が銀行に打撃を与えるのだ。 彼等は死人となるであろう。

そして悩める信金は?。 彼等は6.5兆円の Tier1資本を持っている。 彼等は多くの株式を所有していないが、長期の日本国債及び地方政府債を満載しているのだ。 金利が1パーセンテージ・ポイントのシナリオにおいて、彼等の Tier1資本の半分が一掃されてしまうのである。 金利の3パーセンテージ・ポイントの上昇は、追加的な2.7兆円の損失を生み出し、残りの Tier1資本のほぼ全てを一掃してしまうのである。

しかし、その3パーセンテージ・ポイントの上昇は単に理論的なものである。 もしもそれが起きたならば、政府は自らの1千兆円の債務の金利を支払う事ができなくなるのだ。 カードを積み上げた家は崩れ落ちる事になるのである。

いや、この高さへ金利が跳ね上がる事は許されないのだ。 インフレが6%になってさえ、日銀は利回りが低いままであると見ているのだ。 同行は横暴な金融抑圧を課すであろう。 同行は、利回りの固定を含む数多くのツールを用いるかもしれない。 もし同行がそうせざるを得ない場合、もしも最終的に「マネタイゼーションと認識される」事になるとしてさえ、それが引き起こす全ての帰結を伴いながら - 同行は日本の全ての国家債務を買い上げるのに十分なマネーを印刷する可能性もあるのだ。

クレディ・スイスによると、日本は依然として世界で二番目に裕福な国である。 約1千兆円のその富は日本国債に縛り付けられているのだ。 しかし、利回りが殆ど無く決して支払われる事の無い債務は、最終的に運命に屈するであろう:インフレ及び切り下げを通じた遅いものか、デフォルトを通じた急速なものかの何れかである。 アベノミクスはゆっくりとした道筋を選んだのである。

しかし、もしもカードを積み上げた家が急速に崩れる事を許される場合、突然に未来を覗き、向かってくる政府債務のハリケーンの暴虐的な暗い壁では無く、実際に何かを目にするかもしれない若い世代が灰の中から立ち上がるであろう。

貿易は、もう一つのアベノミクスの重要な柱である。 円の切り下げは輸出を後押しして輸入を削減するのだ。 その結果の貿易黒字が経済に活を入れるのだ。 しかし逆の事が起きている。 そして、それは十年に渡り上下する小さな変動として起きているのではなく、急速で執拗なものなのだ。 それらは実際に落ち込んでいるのだ!。 それは根本的な変化である。 これを読んで欲しい...私が日本の膨張している貿易赤字を非常に心配する理由



この時期でも西洋芝は成長が早いので、強風で薙ぎ倒されぬよう小まめに芝刈りを行っているのです。

金利上昇のリスクに備えるメガバンクの皆さんは、日銀が買いオペを実施する都度、小まめに保有する長期国債を売却しているのでしょう。


次回に続く...



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混濁し続ける世界

(追記15:50)
悲(喜)劇的な米国の政治の下で続けられてきた狂気の金融政策により、実態経済とは無関係に株式等の金融市場は Euphoria を継続しているのです。

Stocks & Gold Soar As Macro Slumps
(マクロ(的な経済状況)は低迷しているのに、株とゴールドは急騰)
ZeroHedge_20131025_US-Consumer-Comfort-Index.jpg

Tyler Durden の様に直接的且つ侮蔑的な表現を避ける E-Pritchard は、この様な状況に対し何時もの様に穏やかな語調で警鐘を鳴らすのです。



No global recovery yet
未だ世界は景気回復していない


世界経済は依然として止まっている。 世界の貿易量は8月に0.8%落ち込んだ。 次の成長サイクルは未だ「脱出速度」へ達していないのである。

我々は世界的な不況に抑え込まれ続けており、次第に消えつつある弱い成長の綻びによって破裂させられているのだ。 もとより、これは健全な事でも無いのである。

これは、オランダの CPB 世界貿易モニター(PDF)から

Telegraph_20131025_01.jpg

これは、グローバル製造業の減衰する拡張についてのキャピタル・エコノミクス(の分析)から:

Telegraph_20131025_02.jpg

グローバルな PMI における最新の急な落ち込みが「警告サイン」であると彼等は述べている。 来月は非常に重要なものとなるであろう。

もしも貴方が職を持っており、株式及び不動産を所有しているのであれば、素晴らしいと感じているのかもしれない。 マネーの印刷及び QE の行き過ぎ(à l'outrance=excessive)が燃料を注いだ美味しい資産ブームである。 貴方は問題に気付いてさえいないのかもしれない。(1930年代に多くの人々は目を閉じる事ができたのである。 実際、それは一部の者にとって素晴らしい時だったのだ。)

しかし私は、株式市場及び超金持ちに対する蔑(さげす)みに近い偏向した視点を持っているので、- もしも、それが貴方の興味であり展望であるならば、私の記事を読まないで欲しい。

私は実体経済を追っているのだ。 私が見ているものは、蔓延する不調である。 世界の多くの地域において、実際の生産高は依然として2007‐2008年のピークを下回っている。 長期に亘る失業が OECD 圏において流行している。 システムは二つのシリンダーで燃焼されているのだ。

この理由は上昇しているグローバルな貯蓄率であり、今や記録的な25%なのである。 これが需要を掃き出しているのだが、富裕資産の価格を押し上げている余剰資本を創り出しているのだ。 不平等を測定するジニ係数は、世界の殆どにおいて極端な高さに近いのである。 カール・マルクスは全く無関係であったのだ。

現在、何故貯蓄率がそれ程に高く、それが時間を要する自己修復的なものであるのか?。 ここに、我々は問題の要点を得るのだ。 後程、マルク主義者のコラムの為に。



一向に根本的な問題へ焦点が当てられぬ状況に対し、E-Pritchard の最近の記事には彼の虚無感も漂っているように感じるのです。


次回に続く...

追記:
先日の稿(「現実から目を背け」)の末尾に記した様に、実体経済と乖離した株式市場の高揚は欧州でも顕著なのです。 好調な欧州の株式市場等に資金が流入し続けている事により、ユーロも実体経済と乖離して上昇し続けているのです。

CHART OF THE DAY: The Euro Has Been Acting Weird
(本日のチャート:ユーロはヘンテコに動いてきた)

Business_Insider_20131025_EUR_Wierd.jpg




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シティが警告する相手

賢い人々は実体経済の改善に寄与せぬ経済/金融政策の構造的矛盾を判っているのでしょうが、政策を立案する立場にいる政治家/官僚の方々も(ズル)賢いが故、自らの失政を市民から糾弾されぬよう巧妙に詭弁を弄するのでしょう。

金融政策に問題があろうとも、それを逆手に取って利益の拡大を目指す大手金融機関の方々も(ズル)賢いのかもしれません。 大手金融機関の方々が各種の警告を提供する場合、「顧客の利益を守る」という名分を付与しているものの、安直に信用してはいけないのかもしれません。 顧客(一般大衆)を騙してでも自らの利益を優先させるという意味においては、大手金融機関の方々も政策立案者の方々も同類であると云えるのでしょうから。



Citi forecasts Greek devastation, unstoppable debt spirals in Italy and Portugal
ギリシャの荒廃、イタリア及びポルトガルにおいて止める事のできない債務のスパイラルをシティが予測する。


Telegraph_20131024.jpg

もしもシティが正しければ、夏の間の欧州におけるリバウンドは、一連の穏やかなデフォルト/再編を伴いながら地中海クラブが「悪い」から「もっと悪い」状態になる事を制止するのに不十分となるであろう。

私は彼等の最新の予測を読者へ手渡そう。 私が彼等を支持するものでは無い。

イタリアは、2014年に0.1%、2015年にゼロ、そして2016年に0.2%という成長の、恒常的に近い不況の中で回復していくであろう。 経済成長又は国家の通貨を持たない国家にとって引き返せない地点を超えて、債務は GDP の140%を大きく超えるであろう。

「我々は今後数年間で債務比率が減少傾向になると予想しておらず、最終的に何らかの形の債務再編(満期延長及び/又はクーポンの削減)が起きそうだと疑っている」と、同行は語った。

2015年までに債務が GDP の149%へ達し、失業率が18.3%へと再び上昇する中で、今後3年間に0.6%、0.0%、1.0%という成長で:ポルトガルは、もっと悪い状態にさえある。

未だこれから行われる財政の引き締め、継続中の民間のレバレッジ解消及び今後の貧相な名目 GDP 成長見通しを考慮すると、我々の見解ではポルトガルの公的債務の持続可能性に関し依然として疑問が存在する。

第二の全面的な救済プログラムは、市場のセンチメントの悪化というイベントにおける明らかなリスクを残している。 何れの場合においても、ギリシャ式の公的債務の再編は近い将来に起こりそうも無いが、一部の政府偶発債の再編は依然として可能性がある。

ギリシャは大惨事であり続けている。 疑わしい安定化は偽の夜明けである事が証明されるであろう。 経済は2014年に2.9%、そして2015年に1.4%、更に縮小する事となり、失業を32.4%へ押し上げ、債務は GDP の201%になるであろう。

スペインはデフォルトしない又は債務再編する必要が無いであろうが、それは私にとって予測の変化の様なものである。 しかし、成長は僅かに来年で0.1%、2015年で0.3%、そして2016年で0.7%成長するだけであろうし、失業率が27.9%へ更に上昇するのを止めるには不十分なのだ。

アイルランドはそれを成すであろう。 同国は非常に競争力があり、他国との共通点が少ないのだ。

もしシティグループが広範囲に正しい場合、欧州は日本が被った全ての事よりも遥かに悪い失われた10年に直面しているのであり、それは今後の世界情勢の中で同地域を限界へと押しやるであろうし、非線形の政治的帰結を得る事となりそうである。 1930年代の教訓というのは、貴方達が穏やかな左派及び右派を疑わねばならなくなり、有権者達が一団となって極端な政党へ向かうという事である。

忍耐が挫ける事無く、如何に永続的不況及び上昇している失業が2017年まで続き得るのか、私には判らない。 しかし、その様な判断は完全に政治的なものであり、従って直感的なものである。 有用な洞察を得る為には、これらの国々の言語を話して彼等を十分に知る必要があるのだ。

シティのチームは熱烈なユーロ連邦主義者のウィリアム・ビュイターに率いられ、彼のチームの殆どはユーロ圏の国々から来ているので、これはアングロ・サクソンの報告書では無いのだ。

勿論、彼等が完全に間違っているという可能性は常にある。 彼等は間違っている、という方が良いのだ。



せめてジャーナリズムと分類される職を生業とする方々には、ズル賢い人々が隠蔽しようとする様々な問題や矛盾を糾弾し続けて欲しいものです。

E-Pritchard の指摘が全て正鵠を射ているとも思いませんが、少なくとも我が国の大手馬鹿メディアよりも価値のある視点/考察を提供してくれていると思うのです。


次回に続く...



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