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もう止められない

米国の連邦準備制度理事会の内部では、金緩和政策の継続について意見が分かれ始めてきた様です。

ロイター より
資産買い入れ縮小すべき、緩和出口は難しい舵取りに=米地区連銀総裁

[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 10日 ロイター] 米カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁は10日、連邦準備理事会(FRB)は資産買い入れを縮小し、バランスシートの拡大リスクを軽減すべきとの見解を示した。講演で述べた。

FRBが資産買い入れを拡大、もしくは縮小する用意があるとした1日発表の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を受け、市場では債券買い入れペースの加速が最大の焦点になっていると指摘したうえで、「声明は縮小についても言明している」と強調した。


一方、総裁が変わった途端に、全ての理事が(手のひらを返す様に)新しい政策へ賛同の意を示した我が国の中央銀行の姿勢を「白から黒に変わったオセロ」と例える向きもあるようです。

しかしですね、新たな金融政策に対して市場が明確な拒否反応を示した場合、世の中全てが真っ黒になってしまうかもしれないのですよ。



Wild Market Moves in Japan
日本国内の荒れた市場の動き


黒田は望んでいたものを手に入れた - 良いものも厳しいものも

木曜日の午後、良好な国債入札の後で日本円は突然落ち込んだ。 その動きはアジアの取り引きで一晩中続き、多くの関連する市場にも大きな動きを引き起こしたのだ。 下記は状況を示している円の短期的(6月の先物契約)及び日毎のチャートである。 通常はドル/円という方法で示されるのであるが - これらのチャートは、100円を購入する為に何セント必要であるかを示すという表記である事に注意して欲しい。 「下落」は「円が弱くなっている」事を意味するのであるから、我々はこの表記を好むのである。 これは、下記のような表示法で見られる時に円が「100を下まわる」間、円が「100超へ」進んだと普通に表記される事による混乱を避けるものである。



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円は再び貼り付いた - 6月先物契約、30分足ローソク - クリックで拡大



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円、日足チャート - 喜びと共に新たな安値への動きがあった - クリックで拡大



アジアの夜間の日本国債取り引きが始まった時、同通貨におけるこの動きが今回は債券市場によって受け流されないだろうという事が直ぐに明らかとなった。 ボラティリティが急上昇した為、日本国債の取り引きは僅かな時間停止さえしたのである。 ロイターが報道する様に、「日本国債の利回りは2008年5月以来となる最大の上昇を示した」のだ。

円の弱さが日本の株式を上昇させた事により、ベンチマーク利回りの1日の上昇としては5年間で最大を記録しつつ、金曜日に日本国債は急落した。
早い時間に2月25日以来で初めて0.700パーセントへ上昇した後、10年物日本国債の利回りは10ベーシス・ポイント上昇して0.690パーセントとなったのである。

「ドル/円は100を超え、日経は高くなり続け、そしてこれは、日本国債における巨大な流動性につながったのであり、特に先物と10年物が激しく打撃を受けたのです。」と、東京にあるパイン・ブリッジの Fixed-income 部門長である松川タダシは語った。 「これは本当に通常で無い何かであると私達は考え始めており、現時点において私達がすごく守勢に回る必要が現実味を帯びていると私は考えています。」と彼は付け加えた。 ドルが105円へ上昇していたら、10年物は0.8または0.9パーセントへ上昇したかもしれないと彼は見積もった。
市場参加者達は、日本の銀行や投機的な人々が大量の売り手であり、先月末から保持された0.55から0.65パーセントという最近の取り引きレンジを超える水準へベンチマーク利回りを引き上げたようだと語った。


(強調追加)

勿論、この重要な側面は、「最近の取り引きレンジ」が破られたという事である。 これは、更に大幅な利回り上昇の道さえ開かれたという事を意味するのだ。 日銀の狂気じみた行動主義にも拘わらず日本国債市場の奇妙な落ち着きが最終的に終わりつつあるのかもしれない。



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日本国債の価格は一気に低下し始めた(それぞれのローソクは4時間を表す)- クリックで拡大。



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日本国債、30分ローソク足 - クリックで拡大



言うまでも無く、日本国債市場におけるこれらの進展は寧(むし)ろ不吉なものである。 下落が持続的なものとなり、もっと大きな規模での下落傾向に繋がるのかという事を云うには実際に早過ぎるが、起きつつある変化は現在大きくなったのだ。


先頭を駆ける怪物達

黒田サンの通貨切り下げ政策で引き続き幸せな市場は、日本の株式市場である。 日系は5年ぶりの高値で引け、驚く様な上昇を一晩中続けた。 数ヶ月の間に先進経済国の株式市場が50%以上も上昇するのを目にするのは驚くべき事である。 これは本当に滅多に起きる事では無い - 日本で似た様な事が前回起きたのは、1950年代の半ばに同国が依然として「新興国」であると考えられていた時に遡る。 1950年代にそのような短い時間で日経が50%上昇した翌年、CPI インフレは10%以上急上昇したのだ。これは、今回も同様の事が起きようとしていると示唆する意味を持つものでは無い。 実際、黒田のインフレ的な政策が「成功」するのと同様に失敗する可能性があると、我々は引き続き信じている。 成功 - そして、この点に関し我々は間違い無くエドワード・ヒューに同意するものであり、我々は火曜日の日本に関連する前回の記事の中で彼の最新の日本の記事を参照したのであるが、継続的に切り下げを求める、つまり、黒田は本質的に円を崩壊させる事が必要になるだろうという事である。

この通貨切り下げ政策に関し、ある時点で株式市場がもはや幸せでは無くなるだろうという事を我々は提示させてもらう。 もしも、そして日銀がもはや事態を制御下においていないと市場が結論付けた時、その時期がやって来る。 制御不能のシグナルを発する可能性が最も高い市場は、日本国債市場である。

オッターウッド・キャピタルのクリスティーン・ヒューズ夫人が日銀の新しい政策に関するプレゼンテーションで示した様に、日本国債の最大の法人保有者は機関投資家達(年金基金、ゆうちょ銀行、保険会社...)の中で最も動きの遅い者達である。 彼等の投資委員会は、次に実行すべき動きを未だ決定していない可能性が非常に高い。 そして、同市場において我々が現在目にしているのは、これらの大魚の前面を駆けようと試みているヘッジ・ファンド、CTA、その他の様なもっと逃げ足の速い投資家達の群れなのだ。



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日経の執拗な上昇は継続している - これまでは - クリックで拡大



最後に、特に最近の円の動きと密接な市場の間の大きな関係性を暗黙的に示すものが沢山ある。 円の崩壊によって最も強く打撃を受けた市場の一つは、明らかにゴールドの市場である。 ゴールドについて、我々は根拠を失った守護聖人の様に感じ始めている。 ゴールドについては次回の稿で論じる。


結論:

日本国債における最近の増大しつつあるボラティリティにも拘わらず、これまでのところ市場参加者達は、印刷機を用いて黒田氏が魔法の如く日本の繁栄を復元する事に成功し、依然として彼が開始したプロセスを制御しているという彼等の信仰へ未だにしがみついている様に見える。

しかし、日本の株式市場の執拗な上昇で証明された様に、現在の「繁栄」のフェーズは、フランスの革命軍が自らの任務を最初に発布した時に僅かな期間だけ作り上げた偽りの繁栄と全く違わないのだ。 インフレは常に、短期的な経済の「カンフル剤」を提供するように思えるのだ。

問題は、その政策が停止すると直ちに、事態が以前よりも更に悪い状態へ戻ってしまうという事である。 そして、これはインフレ政策を決して止められないものの - 基盤となっている通貨システム全体の崩壊に繋がるのを避けられないという事を意味するのだ。 黒田氏、又は他の何れの中央銀行家も経済の法則を一時中断する事はできないのである。 日本が着手した政策は、我々が過去数十年間目にしてきた危機を公園内の散歩のように見せてしまう突発的な大災害へ最終的につながる脅威を生んでいるのだ。


Charts by: BarChart.com, Stockmaster.in



相変わらず我が国の大手馬鹿メディアの皆さんは、連日高値を更新する株価と連日安値を更新する円相場ばかりに注目していますね。 今後も国債市場の変調が続く場合には、大手馬鹿メディアの皆さんも「目を白黒」させ、世の中が真っ暗となってから「白目を剥く」のかもしれません。


次回に続く...



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