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無尽塔を求めて

福島原発の事故が完全に終息するまでには、非常に長い道のりが続くのです。

日経新聞 より
ストロンチウム、限界値超え検出 福島原発3号機の井戸

 東京電力は2日、福島第1原発の3号機海側にある観測用井戸の水で、放射性ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が検出限界値を超え1リットル当たり180ベクレル検出されたと発表。地中の汚染範囲がこれまでの2号機周辺から、南側の3号機周辺にまで拡大している可能性があるとの見解を示した。

 東電によると、放射性物質の濃度が上昇したのは、3号機タービン建屋の東側にある観測用井戸(海まで約4メートル)。水は1日に採取した。この井戸では7月25日まで、ベータ線を出す放射性物質は検出限界値(18ベクレル)未満だった。〔共同〕

元来、ウランやプルトニウム等の放射性物質というのは、一旦臨界点まで加熱した後には連鎖的に核分裂反応を引き起こすので、エネルギーを抽出するメカニズムとしての原理は非常に単純なのです。 しかし、核分裂反応を制御するのは容易で無く、核分裂反応によって生じる放射線(放射能)というものが殆どの生物種にとって非常に危険なものなのです。

一方、電力を生成する為に石炭や石油等を燃やす場合にも、殆どの生物種にとって有害な物質が大気中に放出されてしまうのです。

未だ文明の発展途上にある人類は、安全で無害なエネルギー源を探究しなければならないのです。



Free energy breakthrough? Holy grail of water splitting technology now achieved with sunlight, mirrors and seawater
フリー・エネルギーのブレークスルー?。 太陽光、鏡そして海水を用い、今や水分解技術の聖杯が完成した。


Hydrogen_Solar_Water_Energy.jpg


ボルダ―にあるコロラド大学の科学者達のチームが、クリーンで、豊富なエネルギーの生成及び貯蔵に関する水分解技術の「聖杯」と思われるものを完成した。 太陽光は無料なので、これを私は「フリー・エネルギー」と呼んでいる。

このブレークスルーを理解する上で、どうして太陽光発電はとても多くの制約を抱えているのかという事を先ず理解する事が重要である。 日光は太陽が輝いている時には偉大なのだが、太陽光の力を蓄積するには、「ディープ・サイクル・バッテリー」として知られる、重たく、高価で有害な蓄電装置を大規模に配列する必要があるのだ。 俗な表現で言うならば、ディープ・サイクル・バッテリー技術は役に立たないという事だ。 バッテリーは駄目であり、化学物質は駄目であり、重さも駄目であり、費用も駄目なのだ。 図体が大きく重たい物を貴方が楽しむのでない限り、バッテリーなんて絶対に好きになれる物では無く、役立たずなのである。

そこで、太陽光発電の「聖杯」は、太陽光エネルギーを蓄積する為の、可搬性があり、密度が高く、比較的に軽量な方法を常に探してきたのである。 これまで、その発見は達成困難だったのだ。

しかし現在、コロラド州ボルダ―にいる科学者達のチームは、彼等が「水を水素と酸素に分解する為に太陽光の力を用い、クリーンなグリーン・エネルギーの幅広い活用に道を開く、一つの根本的に新しい技術」を思いついたと述べている。 

太陽光、鏡そして反応炉

そのシステムは、太陽光を背の高い反応塔へ照射すべく地上で大規模に配置された鏡を用いて作動する。 そこでは、強烈な熱(華氏2500度)が金属酸化物を格納する反応炉に力を供給するのだ。 その熱は酸素原子を金属酸化物から遊離させ、反応炉内に引き込まれた水蒸気から酸素を「吸引」させるのである。 水蒸気は、勿論、水(H2O)で構成されており、水から酸素原子を取り去る事で収集可能な水素ガスを残す事になるのだ。

実際に、その塔は水を水素ガスと酸素ガスへ分解する為に太陽光を使用しているのだ。 そして水素ガスは回収されて精製され、重量比で見た場合に極めて密度の高い、化学的な電池を遥かに凌ぐエネルギーの「バッテリー」となる高圧の水素容器へと送り込まれるのだ。

更に良い事に、水素ガスは100%の効率でこのエネルギーを保持し、何十年間保管されようとも、本質的には如何なる損失も無いのである。 環境という観点から、水素は超クリーンな燃料でもあり、二酸化炭素や粒子状の物質を全く排出しないのである。(燃焼する時に水素がCO2を生成しない理由は、明らかに、それが炭素を含有していないからである。 CO2の生成には、石炭、ガソリン、ディーゼル、等の -- 炭化水素の様に、炭素ベースの素材が必要なのだ。)

宇宙の4%を構成する水素は、これまでに我々が発見した中で最も豊富な元素なのである

科学者達は、水素が宇宙の中で最も豊富な元素であると話す事を好む。 しかし、実際に既知の宇宙の96%は、見る事も触れる事もできない、謎めいていて未確認の「暗黒物質」なのであるから、これは本当に単なる推測なのだ。 実際に、我々が知っている水素よりも遥かに豊富な「暗黒水素」と同等なものが存在するかもしれないのである。

それにも拘わらず、我々が目にし、感じ、触れて且つ生産する事のできる物という意味において、水素は信じ難い程にクリーンであり、容易で豊富なのだ。 その周りに豊富な水を湛えながら「水の惑星」として存在する惑星地球は、水の分子として閉じ込められた膨大な量の水素燃料の供給源を有しているのである。 H2Oをクリーンな水素燃料へ分解する為に太陽光エネルギーが効率的に使用されるならば、化石燃料の経済から水素燃料の経済へ移行する為の現実的な道筋を我々は遂に得る事になるのだ。

この太陽光駆動の水分解塔は、炭化水素中毒を終わらせる為に世界が必要とする奇跡的なブレークスルーとなるかもしれない。 それは又、これらの水素生成塔を建設する上で、大洋の水資源に近く、乾燥して、雲の無い砂漠であるメキシコ北西部を最適の場所にする可能性があるのだ。 カリフォルニア湾を取り巻くメキシコの土地は、その様なプロジェクトにとって理想的なものとなるであろう。

水素を燃やす事は子供の遊びである;実現する上では核融合炉が遥かに優れた方法である

水の分解及び燃料としての水素の燃焼は有望であるものの、水素ガスを燃やす事は水素を燃料へ変える為の愚かな方法だと留意する事に意義があると私は思う。 遥かに賢い水素の活用法は、もしも更に俗っぽいスラングでユーモアに表すならば、それを電気の「塊り」を生成する核融合炉の燃料として用いる事である。

理論的に、単純な化学的分離技術の利用により海水から抽出されて分離された水素は、水素核融合炉の燃料として使用する事が可能である。 有名なアインシュタインの方程式 E=MC2 に従い、核融合炉の中で水素の質量はエネルギーへと変わるのである。

質量-エネルギー変改を介する事で、同じ量の水素を燃やす(単なる化学的反応であり、核反応ではない)よりも、非常に僅かな量の水素が何桁もの大きさを持つ更に多くのエネルギーを生成する事ができるのだ。 ここで我々が話題としている、より多くのエネルギーが正確に何桁の大きさであるのか私には判らないが、9-10という範囲の何れかであろうと私は推測している(私は、誰か実際の答えを知っている者が我々に教えてくれる事を歓迎するが、その場合に我々はこの場で情報を更新できる)。 9桁の大きさというのは、10億倍多いエネルギーという事である。

どの程度のエネルギーを水素は生成する事ができるのかという考えを得る上で、恐らく貴方は「水素爆弾」という言葉を聞いた事があるだろう。 これは、最大の戦術的破壊を引き起こす様に、水素(及び特別な同位体)を純粋なエネルギーに変換すべく作られた爆弾なのだ。

最終的に、人類の文明のエネルギーの目標は、余分なエネルギーを生成する熱い核融合炉を動かす方法の発見というものを含むべきである。 その日が訪れるまで、水素燃料を燃やす事は、少なくとも炭化水素を燃やす事よりもクリーンな化学的反応なのである。 そして、太陽光で駆動される水の分解技術は、水素の製造を安価で豊富なものとする為の鍵であるかもしれない。

おぉ、そして、水素が枯渇する事については心配しないで欲しい。 それを燃やす際、それは、水素燃焼の副産物である水を形成すべく、空気中の酸素と反応するのである。 その過程で水素は破壊されないので、決して使い果す事を心配しなくて良いのだ。 水素は単にエネルギーの「運搬物質」でしかなく、石油の様にそれ自体が消耗される燃料では無いので、太陽が輝き続ける限り、この地球上で常に豊富な水素エネルギーを得る事になるのだ。



Solar_Power_Spain.jpg
スペインで実用化されている太陽光発電塔
放射状に配置した鏡で集めた太陽光を中心部の塔に照射する構造のエネルギー・プラントは、既にスペイン等で実用化されているのです。

コロラド大学のホームページに掲載されている商用プラントのイメージ図を、左の写真の様に既にスペイン等で実用化されている太陽光発電プラントと比較すると、その基本構造が似ている事を理解できます。

しかし、スペイン等で稼働している全ての商用プラントは、水を沸かして水蒸気タービンを回転させるという従来型のエネルギー抽出(電力への変換)メカニズムを用いているのです。

電気分解によって水を水素と酸素に分離する処理は、小学校生でも理科の授業で実験できる程に単純なプロセスなのです。 しかし、小学生の電気分解の実験で使用する電気量は、それによって生成される水素を燃焼した場合に得られるであろう電気量よりも大きいのです。 水が水素と酸素で構成されるという事を学ぶ小学生にとって、その実験が負のエネルギー変換効率を持つ状態遷移作業である事は問題で無いのです。(実験を指導する教諭の側でも、このエネルギー変換効率を理解していない人達が少なくないと思いますけど。)

一方、商用のエネルギー源とする場合、如何に効率的に(低コストで)大量の水素を抽出するかという事が重要なのです。

The Watchers の記事ですから、上の文章を執筆した方も多少の科学的知識を備えているのだと思います。 将来的に、水素をエネルギー源とする核融合炉が有望である事は私も否定しません。 しかし、原子の構造までも人為的に操作するという作業は、冒頭に記した様に、未だ発展途上にある現代の人類にとって容易な事では無いのです。

当面は、単純に燃焼させるだけでも良しとすべきでしょう。

関連記事:
太陽信仰の翳り1/2
太陽信仰の翳りII 1/2
率、原発(1/2)


次回に続く...



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