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増大する新たなリスク

5年前に金融危機が発生した後、破綻の危機に瀕していた大手銀行を主要な国々の政府/中央銀行が救済しましたが、過度にリスクを取る金融資本主義の構造的な問題は何一つとして解決していないと思うのです。

ゾンビ状態となった銀行を支える為、ルールを歪曲してまで低品質な債券を担保として受け入れているECBの様な中央銀行だけでなく、景気を支える為の財政出動等によって各国政府へも膨大な量のリスクが移転されたと思うのです。

更には、当の大手銀行同士も新たな決済慣行の台頭によって大きなリスクを抱えているのです。



Banks warn of risk at clearing houses
クリアリング・ハウスにおけるリスクを銀行が警告している


大西洋の両側で急速に拡大しているクリアリング・ハウスは、金融システムに対して増大するリスクを引き起こしていると、世界の一流の銀行家達の一部が警告している。

カウンター越しの取り引きから集中型のクリアリング・ハウスへの移行を受け、クリアリング・ハウスが一流銀行の取引相手のリストを狙い撃ちした事で懸念が積み上がった。

クリアラー達 - 欧州における LCH.Clearnet や Deutsche Börse’s Eurex、そして米国における CME グループの様な - は、取引における二つの相手の間に座り、それらの相手の内の一つがデフォルトした場合の取引を保証する。

彼等は伝統的に、市場の排水管を繋いでいる地味な部分であった。 しかし金融危機の余波の中で、デリバティブ市場を改革し、銀行が抱えるリスクを低減する為の世界的な規制の後押しによって前面へと移動したのである。

しかし、クリアリング・ハウスを通じた取引量が増えると共に、銀行は益々この新たな相手のリスクを恐れているのだ。 幾度かその課題について規制当局者達へロビー活動を行ってきた一流の銀行家達は、彼等の懸念について議論すべく、ここ数週間クリアリング・ハウスのボス達とのミーティングを模索してもいたのである。

「私達は、名目上のリスクの軌道を外れているのです」と、ウニ・クレディトの投資銀行部門のトップで、ロンドンに拠点を置く LCH.Clearnet の元取締役であるジャン=ピエール・ムスティエは警告した。 「彼等は彼等同士の間での取り引きを行っていたので、私達は各銀行が相互に接続されていた準備段階から、とても貧弱な資本しか持たない組織体であるクリアリング・ハウスが銀行を問題から守るという場所へ移行しつつあるのです。」

大手グローバル銀行の財務ディレクターは語った:「これを解決する為のロビー活動が始まりました。 投資家達は明確さを求めているのです。 もしも私達がどこかリスクのある場所へ移動するならば、私達は明らかに、それをサポートするのに十分な資本がある事を確かめる必要があるのです。 現在の[クリアリング・ハウスにおける]資本の水準は不十分かもしれません。」

集中するクリアリング・ハウス達は彼等自身のリスクに関する不十分なデータを提供しており、スワップ取り引きの為に低品質な担保を要求していると、各銀行は欧州及び米国の規制当局者達に向かって懸念の声を上げたのである。 リスクは非常に不透明であり、益々リスクが高くなっていると彼等は主張する。

「それは間違った方向へ進んでいます」と、大手の米国銀行の与信取引部門のトップが語った。 「底へ向かうレースが始まったのです。」 彼及び他の経営幹部達は、信用取引に通常求められる、より安全な金融商品からの降格となる、社債を担保として受け入れるという CME の決定に対して批判的であった。

各クリアリング・ハウスは、既に資本を増強して彼等の厳しい担保及び信用取引要件は重要な安全上のバッファを提供していると反論している。

一部の機関投資家達及び決済当局者達は、当事者間の、「カウンター越し」で、デリバティブ取引に関わる、最大手の取引銀行にとっての伝統的で大きな収益源から、電子的なプラットフォームへの移行をチェックする事に銀行が熱心であるという、彼等の動機に対して懐疑的である。

しかし銀行家達は、各クリアリング・ハウスが直面しているリスクに対して彼等が時宜を得た全面的なアクセスを与えられなければ、彼等自身のリスク管理に失敗する危険があると主張しているのだ。

「支払いリスク委員会」を形成する、シティグループ、ドイツ銀行、HSBC そして JP モルガン・チェースを含む銀行の集まりは、「集中化する取引相手に対するリスク管理の透明性を向上させる為に」というレポートを2月に作成した。

ニューヨーク連銀が主催する PRC は、各クリアリング・ハウスが十分な資金を集めていた事を銀行が確認する事を可能にする、差し出された担保の総計の詳細を含め、彼等が各クリアリング・ハウスから求めたデータのリストを作成した。



ユーロ圏内の各中央銀行間の決済を仲介する TARGET2 も広義にはクリアリング・ハウスと見做す事ができるのかもしれません。 ピーク時よりは縮小したものの、ドイツ連邦銀行が TARGET2 上に保持する債権は依然として60兆円程度という高い水準にあるのです。 イタリアやスペインの銀行が破綻した場合、それらの国々の中央銀行が TARGET2 上に負う liability(負債)は、誰が保証してくれるのでしょうか?。

イタリアの債務の山が直面しつつある問題と併せ、上記のFTの記事を Acting Man も引用しているのです。

Clearing House Risks and Italy’s Repo Troubles
(クリアリング・ハウスのリスクとイタリアのレポ問題)


次回に続く...



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